この土地は大塩湖というらしい。
地面から顔を出しているうちきな男と、二つのマドハンドが敵として現れたが
面白いものを落としてくれなかったのでゆうざん師匠にお出ましいただくことにする。
すっかり敵キャラの登場がいやな体質になってしまったな。
そして歩いていたら、突然ホネの怪物が現れた。
行く手をさえぎろうとして襲い掛かってくるのだが、これがべらぼうに強い!
殴ってもほとんどダメージが与えられないので
仕方なくキスティス先生に炎を吐いてもらった。
そしてある程度歩いてたどり着いた崖では空にノイズが走っていた。なんだこれは
「……何かあるぞ」
すると空中に入り口が現れる。
ゼルは驚いてのけぞったが
ヒャダルコは気にもしていなかった。
虎穴にいらずんば、虎児を得ず。
それはその通りなのだが、虎児を得に虎穴に入った先人も用心はしていたと思うんだ。
ヒャダルコはいま確実に前方と背中の女しか見えなくなっている。


それにしても、この延々と続くかと思われた景色は壁に描かれたものだったのだ。
トゥルーマン・ショウか。
侵入経路はF.H.からの線路で、線路の行く先は岩山と大塩湖。
そして大塩湖の端はこうやってカモフラージュすることで侵入者にあきらめさせるのが目的だろうな。
それにしてもなんという技術だろう。
明らかにガルバディアより上である。
これならば、エスタが大陸全土を覆うジャミング電波を放っているといわれても信じられるよ。
穴の下には階段がつけられていた。
やはりここは、事情を知っている人間の出入り口だったのだろう。
だけどここまで厳重な警戒をしている場所なのだから
向こう側から侵入者の判断をしていないのだろうか?
ただ、しているとしてもヒャダルコたちに道を開いたことは納得できる。
エスタはガルバディアの船と交戦したのだ。
つまり今ではこちらの海に出てきて情報を得られる立場なのだ。
そこにイデアがやってきた。
オダイン博士が学者らしい好奇心がある人間であり
エスタである程度以上の権威を備えているならば
とりあえず、迎え入れようと思うはずだ。


空中に現れた扉をくぐると、何かの建物の中だった。
通路が宙に渡されており、足元に広がるのは
何らかの装置と思われるたくさんの巨大な板である。
大塩湖とはうってかわって近代的である。
一本道を進んでリフトらしい六角形の床の上に乗ったら突然動き出した。
何がなんだかわからない、と狼狽するゼルとキスティス先生とは違い
ヒャダルコの考えることは
自分が何をしているか全然わからない、というものだった。
なんというか、突然恋の熱暴走を始めた自分に戸惑っているみたいである。
中学生でぐんぐん背が伸びると膝関節あたりの伸びる骨が弱くなるように
ヒャダルコの心もあちこちで成長痛が起きているのかもしれない。


リフトが止まった。
毒を食らわば皿までとヒャダルコが進むと、突如大塩湖に都市が現れた。
すごい。どうやら先ほどのリフトは
大塩湖を越えてきた人を都市に導くためのエスカレーターだったらしい。
エスカレーターから眺めるエスタは、蛍光緑を基調とした都市で
高層ビルが立ち並んでいた。
自然の緑はほとんど見られないが
車は色とりどりのパイプの中を走っているから
もし車が化石燃料で動くものだとしても排気ガスはなさそうだ。
「……これだけ発達した都市なら、俺たちが侵入したことくらいバレてるはずだ。
 俺たちを敵として攻撃してくるかもな。周囲には気をつけろ」
というよりこれはトゥルーマン・ショーなのだから
エスタの全住民がヒャダルコたちを見ていると考えた方がいい。
初めて会ったのに古くからの知り合いだったような
ネットで日記を書いている人たちが出会うオフ会の空気が立ち込めるのだろう。
もちろんヒャダルコたちはエスタを知らないので
飼育員の日記を読んでいるお客さんが動物園の猛獣を迎えるようなものだろうか。
とはいえこの猛獣はモルボルに逃げているのだから
ランクとしてはライオンに追い散らされる(こともある)ハイエナ程度かもしれない。
しかし、そこでラグナの夢が現れた。
「こんな時……に来るとは……これは……まずいな……」
それにしてもこういうつぶやきすら口にするようになったのかヒャダルコは。
ほんとに反動が出ているのだろう。今後の仲間との会話が楽しみだが
とりあえず、より会話が楽しみなラグナたちにバトンを渡すことにする。


それにしても、いよいよトゥルーマンに秘密がばれた! とドキドキしているエスタ市民は
ここで思わぬ肩透かしを食わされたことになる。
実はみんな幼馴染だった! というご都合主義的な真相解明があったり
壁に話してたり
子どもたちを導くべき大人たちがみんなだめだったりと
このショーはいろいろと突っ込みどころが多い。
エスタの市民たちはちゃんと見てくれていたのだろうか。
親しげに声をかけられても、それはそれで全部見られていたから落ち込むが
「ああ、昔そういう番組があったよね。君が孤児院にいた頃までは見たよ」
とかそっけなく対応されたらされたで寂しい。
この番組は多感な17歳によってできています。視聴者の皆さんには相応の配慮をお願いしたい。
俺も気をつけよう。
というところで本日の日記はここまで。
いっきに一日のゲームを更新しようとしていたらいつまで経ってもできないので
金曜の夜にプレイして、毎晩ちょっとずつでも更新していくことを目指します。