次のイベントはルナ・ゲートというところで起きるのだが
地図を確認すると『ルナティック・パンドラ研究所』と『ティアーズ・ポイント』
そして『魔女記念館』というものがあった。
ルナティック・パンドラはオダイン博士が動かそうとしていた動物園であり
ティアーズ・ポイントは『月の涙』に関係した場所のことだと思われる。
月の涙とは、月面に巣食う化け物が地上に大挙して降って来る現象である。
おそらくこの世界の月は地球を中心にして公転しているとしても
その軌道は真円ではないのだろう。
そして、一番月と接近するポイントがこのティアーズ・ポイントなのではないかな。
あの奇妙な大塩湖も、かつてもっと海の水が多かったときに
もっとも接近した月の重力に招かれた海水が干上がったと考えれば自然に納得できる。
とにかく、エスタの情報が出てこないからわからなかったが
エスタ人は度々月の涙に悩まされてきたのだろう。
この科学力もわかる気がする。
そのティアーズ・ポイントではソロモンの指輪というものを拾った。
早速使ってみると
どうやらこれは師匠を呼び出すためのものなのだが
今ではまだ無理だといわれる。
やはりこれが、オカルトファンIIIにあった
師匠を宿している指輪なのだろう。
エスタの市街地で買ったオカルトファンI〜IIを参照すると
モルボルが落とす「モルボルの触手」と
「鉄パイプ」が少なくとも必要なのだ。
そのほかに664種類のアイテムもだけど。
気長に考えよう。というか鉄パイプはどこにあるんだ。
ウェンディゴはどこにいるんだ。


エスタの荒野を歩いても
出てくるのはメズマライズというモヒカン馬と
モルボルという常識ハズレの食人植物だけだ。
どう転んでもモルボルには勝てない。
植物だから炎に弱いだろうと
キスティス先生が炎を吐こうと待ち構えているのに
その前に臭い息で全てが灰燼に帰す。
こちらも一つや二つのステータス防御をつけることができるのだが
深刻なバーサクやコンフュを抑えたところで
眠らされ石化され目くらましにされる。
体感なのだが、アルティミシアイデアよりも10000倍は強い。
アルティミシアはラスボスだからモルボルよりも強くならなければならないが
それってとても絶望的なのではないか。
俺たちがたどり着くまでに、あのアルティミシアがそんなに強くなれるのか。
敵ながら哀れになってきた。


あまりにモルボルに蹴散らされるので耐え切れず
ゆうざん師匠に蚊取り線香を焚いてもらった。
一転して快適な道行を終えて、いよいよルナ・ゲートに到着する。
内部にはミニスカートの女性が歩き回っている。
いきなりエスタじゃない場所に着たみたいだ。
ルナ・ゲートは銀河鉄道999の発射台みたいな外観だから
さすがにあの宗教的な服装では似合わないと思ったのだろうか。
職員についていこうとしたらたまが追いかけてきて心配そうに鳴いた。
そういえば、パルプンテがずっと寝ていたんだものな。
どうもヒャダルコは心を入れ替えたら犬にまで優しさを感じるようになったようで
たまに「心配するな」と語りかけた。
ちょっと箱を開いてみたが
Disc2とDisc3の間にDisc2.5はないようだ。
ということは、ヒャダルコのこの豹変はゲームにおいて自然なものであり
俺は自分で納得しなければならないのか。
小僧と思っていた相手に生意気な発言をされた魯粛の気持ちがよくわかる。