パルプンテをつれて散歩に行く。
今度は図書館でも見せてやろう。プルルンが好きだという天の声も聞こえたことだし。
そう思っていたら館内放送が流れた。シド学園長だ。
『みなさん、こんにちは。学園長のシドです。ひさしぶりの館内放送復活。まことに喜ばしいことです』
そうだなあ。
本当にいろいろなことがあったからな。
余裕のあるシド学園長の様子になんだかほっとしたのだが。
『あ!?』
お前、またかよ。
場面は変わってシド学園長の操縦席では彼が何かを見て驚いていた。
「ああっ!?」
またまた場面は変わる。
どこか、工事用のクレーンの先端で釣りをしている爺さんが映し出された。
大量の風車は水力発電施設だろう。おそらく海の上だろうな。
バラムは飛び越えたから、どこかの街に接近したのかな。
「調子が上がらんの〜」
爺さんがぼやいている。おい、ダメだ。ダメだぞ。
もっと大物が、とか言っちゃダメだ。それを言うと、あんたはきっと学園を釣るハメになる。
海外版ゴジラの宣伝で、そのセリフを言ってしまったがためにゴジラを釣ったおっさんのことをわすれたのか。
「こう……『どかっ』と大物が来んもんかの」
ああ! ……あーあ、言っちゃった。
直ちに退避準備せよー!
背景がムービーに切り替わる中、爺さんは何とか逃げ出すことができた。


ちょっと横道にそれるが、この日記の初期でこう書いたことがある。
「このゲームはドローゲームつきムービー集」と。
あらためてやり直してみてまずわかったのはドローゲームではなかったということだった。
いかに敵から吸い取る手間を省くか、精製を利用して強くなるかがキモだった。
まあ、昨日訓練場の怪物から結局スリプルを600個吸い取ったけれど
それも「たまに」だから楽しい。
で、もう一つのムービー集を楽しむゲームということだけれど
ここまでストーリーに妄想をかけてしまうと、別にムービーがなくてもいいなという気になってくる。
FF8はドローゲームではありません。
ムービー集でもありません。
妄想するゲームです。
だれだっけかが『FFはやらされてストーリーを追うだけの、バカがやるゲームだ』と言っていたと聞いたが
その人は、ビールを飲みながら野球観戦するのも
「自分でプレイしていないんだから、野球観戦なんかバカのやることだ」と思うのだろうか。
まあ、そう思っているのだったらそれはそれでいいんだけど
おっさんの野球観戦みたいに全力でつっこめばFFも楽しいっすよ。
俺はバカだけど、バカもバカなりに頭使ってるっす。
それはさておきムービーをあまり歓迎しない理由は今回のプレイスタイルにもあるだろう。
その時の感想やセリフをメモしながらプレイしているのだが
ムービーはメモすることができなくて困る。
舞踏会のシーンなんて3回見ましたよ。
でもムービーもきれいだから、きっとこれが終わったらもう一周すると思う。
何しろ「エンカウントなし」があるから、再プレイが億劫じゃないんだよなこのゲーム。
横道終わり。


いくつもの風車をなぎ倒しながらガーデンが接近した。
風車の用途はやはり発電だと思う。海上に建てられているから、脱穀などの用途じゃないだろう。
てことはその供給先は停電になるだろう。
もしかしたら近隣の市街地にも電機を売っていたかもしれない。迷惑なことだ。
調理器具や信号などの電力まで消えてしまったら人死も出るかもしれないよ。
俺だったらシドが卒倒するほどの被害額を出して見せます。
腐ってももと営業、ニセの明細をつくるのはお手の物ですわよ。
一方で、爺さんが釣り上げたのは学園ではなく、大物も針にかかったらしい。
爺さんはしばらく釣り人の根性を見せて奮闘するが
命も大事とばかりにクレーン上を走って逃げていった。