SeeDだと名乗ると兵士は秘密兵器のアイアン・クラッドというのを用意しだした。
その隙にドープ駅長に釈明をする。
SeeDはこの方法しか知らない。
この方法は確かに良くないんだろう。いつかはなくなるべきなのかもしれない。
でも、そのためにはあんたみたいな人は殺されちゃいけないはずだ。
だから今は、あんたを守るために戦いますよ。
登場した機械はミサイル基地でセルフィたちを襲ったものと同じタイプだった。
あまりに硬かったんで驚いたんだよ。
こんなもの、師匠の力がなかったらはっきり言って手も足も出ないぞ。
恐ろしいなあ、ガルバディアは。
そう思いながらライブラで見たら
ミサイル基地でダメージを受けたためにコントロール不能になっていると書いてあった。
この機械、あの爆発すら耐え切ったのか。
そしてコントロール不能って、それって、中に誰か(三人くらい)潜んでいて
そのうちで「まみむめも〜!」って口走る小動物が
適当にボタンを押して遊んでいたからじゃないのか?


内部にあの3人がいるのではないか。俺(ヒャダルコではなく)の中に芽生えた疑惑は
さらにヒャダルコのHPを見て確定的になった。
回復されとる。
これまでそれをしてきたのは、特殊技を身につけているサイファーのみである。
つまり、アイアン・クラッドの中にいる誰かさんも特殊技を身につけているはずだ。
それはきっと頭突きとパンチを交互に繰り返したり
鉄砲を乱射したり
仲間の体力を全部回復させる技のような気がする。
それならそうと、少しは手加減しろお前ら。
そう言いたいくらいにガトリング砲をまきちらしてくれた。
ミサイル発射チームに選ばれたことを不満に思っていたかもしれないアーヴァインなら許そう。
怖い思いもさせたからな。楽をしていた(わけじゃないんだが)ヒャダルコたちに
数十発の銃弾をぶち込むことくらいはまだ許そう。
でもこれがセルフィだったら。
きっと悪意もなにもなく、猫が猫じゃらしに襲撃するように
赤色の発射ボタンを乱打しているような気がしてならないんだ。


予想の通り、海に落ちた機械から3人が生まれてきた。
コメント欄もあるし、まほうを散々いじったから死んでないとは思っていたけれど
生きていたとなるとやっぱり嬉しいです。
散々ガトリング砲を叩き込まれたけどな。
でもどっちかと言えば
(無事でよかった。よかった……本当に)
「おかえり、セルフィ。ゼル、アーヴァイン。また会えて……良かった」
ヒャダルコのこの反応の方がお父さん嬉しいです。
そりゃそうだよ。自分が死地に追いやったかもしれなくて
しかもミサイルは発射されたから生存は絶望的だったのだから。
でも、そんなヒャダルコの気持ちなんかこいつらはしらない。
まさかこんな歓迎をこの傷男から受けると思っていなかったのだろう。セルフィとゼルはぽかーんとしている。
一人だけ、ヒャダルコのことをまだわかっていないアーヴァインだけが麻痺攻撃を回避できた。
「でさ〜、ガーデンはどうなんだ?」
(いろいろあったけど……)
「ガーデンは無事だ」
セルフィたちはどうしてこんなことに?
らしくもなく感動で見境がなくなっているヒャダルコを先生がたしなめた。
報告はあとでゆっくり聞くことにしましょう。
お疲れの三人にはガーデンで休んでもらうことにしてヒャダルコは駅長たちと話をつけなければならない。
パルプンテとキスティス先生に、事情の説明がてら三人を連れて行ってもらう。
ほんとに、説明しなければならないことがいろいろあるよ。