バラムを解放して、復活したセルフィがブリッジにやってきた。
それにしてもいつもセルフィはブーツの裏を気にするよな。
犬のウンコを踏んづけて大失敗したトラウマでもあるのだろうか。
「次の目的地決まった〜?」
セルフィは、トラビア・ガーデンに行きたくなったらしい。
ということは、詳しい情報はまだ得られていないのだろう。
もともと行く候補地には入っていたのだから異論はない。
「ひどい山奥だから魔女も相手にしないかもしれないけどさ」
そういうセルフィにヒャダルコは考え込んだ。
でも、ミサイルをくらってひどいことになっているんじゃないか?
セルフィもそれはわかっているだろう。
自分の目で確認しないといても立ってもいられないのだ。
他にとりあえず見なければならない場所はない。
トラビア・ガーデンに生存者がいればそれは貴重な戦力になってくれるかもしれない。
迷う理由はない。次の航路はトラビア・ガーデンに向けよう。


というところで今回はおしまい。
風神雷神は、ただサイファーに従っているのではない。
弱いところも、つらいところも客観的に見ることができて
その上で、信仰ともいうべき意識を維持している。
サイファーみたいな強く自信にあふれた人間はシンパを多く持つものだが
それらは、あやかりたかったり憧れだけの関係であることが多い。
そんな中で、サイファーがかっこ悪くてもみんなから嫌われても
態度を変えずついていく友情は面白いと思う。
シド⇔イデアパルプンテ⇔カーウェイ、ラグナ⇔キロス&ウォード、カーウェイ⇔デリング
ワッツ&ゾーン⇔パルプンテサイファー⇔イデアサイファー⇔風神雷神などといろいろな人間関係があるけど
いちばん成熟していないのはお前まわりだな、ヒャダルコ
これで周りの関係がみんな幸せ一杯だったなら
「立場だけで人間関係をとらえるのは人生損してるかもしれない」
と思えるところだろうが、大概は見ていてつらそうだから
ここはやはりセルフィとアーヴァインにはうまくいってもらいたいのだが
アーヴァインはセルフィのことはさっさと切り替えて、次はどの子をくどくか思案していた。
一度玉砕で終わったか……セルフィ、コンサートの夜にどんなスロットの目を出したというのか。
いまだ俺が見かけていない、たとえば「アルテマ×5」だとか
これもけっこう効くなあ。「サイレス×3」
「お前は一言も口に出せないまま私が去っていくのを見送ることになるだろおー」