案内をしていたらガーデンの教師に話しかけられた。
生徒No.41629のヒャダルコか?
って、学籍番号が5桁かよ! 生徒多すぎ!
魔女に対抗するためにシドが学園を作ったのが始まりだとすると、まあ17年。
ヒャダルコが入学したのが5歳の時として設立後5年を経ているわけだ。
5年で40,000番って大変なことですよ。
1学年で8,000人いるってことだから。ニーダを覚えていないわけだよ。
……いや、いくらなんでもこの数字はおかしいな。
じゃあ、設立後現在16年だとしよう。するとヒャダルコは第四期生になる。
つまり41629の最初の4がそれである。
そして次の1は男子女子の区分で、6あたりが『SeeD特進コース』とかではどうだろう?
1が『普通科
2が『工兵科』
3が『偵察科』
4が『補給科』
5が『情報科
6が『SeeD特進』
7が『幹部候補生』
である。
そうすれば、ヒャダルコは第四期生の男子生徒、SeeD特進クラスに所属した出席番号29番ということになり
現実的な数字になった。
まあ考えすぎです。賭けてもいいけどこのあたりの設定はないはずだ。
それはともかく、教師いわく
マスターが大至急呼んでいるという。


マスターがヒャダルコにいい印象を抱いているはずがないんだけどな。
シュウ先輩の機転で学園長をとりのがし、戦力を分散させられた。
それを片端からつぶしたのがヒャダルコたちである。
シュウ先輩とヒャダルコたちはマスターに恨まれていてもおかしくはない。
あの場でヒャダルコが学園を制圧しなかったら
みんな仲良く天国への階段をのぼっているところなんだけど
学園教師たちに「生徒は品物」と言わせるような近視眼的な経営者が
そんな想像をできるとは思えない。
行くには行くけれど、とりあえずキスティス先生についている師匠を剥ぎ取ってからにしよう。
すまんな、パルプンテ。案内は後回しだ。
とはいえ残りは図書館と訓練施設と駐車場で
お前さんは本を読むタイプじゃないだろうし
他の二つに連れて行ったらたぶん怒ると思うからもういいだろう。
それよりは、案内してやったんだから一緒に来てくれ。
もしマスターの罠だったら、たまキャノンでみんなを吹っ飛ばしてくれな。


学内案内板の前にいる二人組が、内紛のあらましを知っていた。
もともとはマスターがSeeDを狩れと言い出したらしい。
イデアから何かしらの恫喝あるいは恐喝があったのか
歓心を買おうとして自分からやったのか
もともと学園長には我慢ならなかったのか
とはいえ、自分もろとも学園を消そうとしたイデアには
敵対するしかないと覚悟を決めているだろう。
決めてくれなければ困る。