学園内紛

マスターを叩き伏せると、パルプンテに何がどうなったのか尋ねられた。 「気にするな。わけのわからないことが増えただけだ」 そうだよなあ。もうシド学園長も信頼できなくなった。 最近まで学生だったヒャダルコにとって、問題とは先生が回答を持っているも…

「シド学園長と・魔女イデアの・ものか!? あの夫婦のものか!?」 シド学園長とイデアが夫婦だと、マスターは言った。 てことはなんだ。夫は奥さん対策に記憶障害を恐れずに傭兵を鍛え上げ暗殺に差し向け 妻はその報復としてミサイルを旦那さんの家にぶち…

がっくりうなあれたシド学園長が、ヒャダルコたちを見て驚いた。 「……見ていましたか?」 うなずくしかない。 「大人だからって、なんでもがまんできるわけじゃありません」 違う。 あんたはことカネに関しては子どもだから我慢できていないだけだ。 立ち去…

マスターのいるフロアまでおりてきた。 MD層があったりマスターのいるフロアがあったりといろいろ裏の顔があるところだな、ここは。 うす蒼くほの光るその空間の装飾はたとえばガーデンの舞踏場などとは違う様式である。 近いものをあげるとするなら、ガル…

案内をしていたらガーデンの教師に話しかけられた。 生徒No.41629のヒャダルコか? って、学籍番号が5桁かよ! 生徒多すぎ! 魔女に対抗するためにシドが学園を作ったのが始まりだとすると、まあ17年。 ヒャダルコが入学したのが5歳の時として設立後5年を経…

保健室に行くと、カドワキ先生に「彼女かい」と冷やかされた。 もちろんヒャダルコはあっけなく否定しパルプンテが呆れた。 こういうときは嘘でも『そうだ』と言うのがエスコートしている男のたしなみなんでないのかと。 そうか? ここでプレイヤーである俺…

パルプンテ姫に学園を案内してあげることになった。 しぶしぶのようだけど、断らないところをみると好意とはいえないまでも仲間意識は感じているはずだ。 何しろほうっておくと生まれてしまう思索の中には SeeDの仲間であるセルフィやゼルだけではなくガルバ…

部屋でヒャダルコが物思いにふけっている。 あれから総出でマスター派の放ったモンスターやMD層にいたモンスターを退治して することがない待機の状態である。 やらなきゃならないことは山積みながら、ごろごろとヒャダルコは寝返りを打つ。 いろいろありす…

エレベーターに乗り込むとロケットが空を走るムービーが始まった。 司令官の執念で発射されたそれは、しかしセルフィたちの干渉で誤差が少しはあるだろう。 どれくらいずれてくれるのだろうか。 エレベーターが止まってしまった。スイッチを押しても反応しな…

エレベーター前で上の階へ向かうシュウ先輩を発見した。 探して二階教室の奥の廊下へ行くと 彼女は一人で待ち構えていた。 「あなたたちはどっち派?」 すごいな。 ここでマスター派と言われたら ひとりで戦うつもりだったのだろうか。 そうそうたる師匠たち…

図書館には学園長はいなかった。いると見せかけてここを守るように言われたらしい。 誰にだろう? シュウ先輩かな? と期待していたら ほんとうにシュウ先輩だった。なんてこと。 ゲームなんだからしょうがないけど ほんとに名前の出たキャラを使いまわすよ…

一方ヒャダルコたちがバラムガーデンに到着したときも ガーデンはまだそこにあった。 セルフィたちがうまくやってくれたのか それともミサイルがまだ到着していないだけなのか。 とにかく学園長のところに急がなければ。 しかし入り込んだ学園は混乱の坩堝に…