コンサート

考えていることはともかく、ヒャダルコは自分たちの提案について尋ねた。 「みんなの気持ちはわかった。でも……」 暖かいものと出会ったとき、それが暖かいから、失うことが怖いから拒絶するのはヒャダルコの本能だ。 パルプンテがなにを言っても、その言葉の…

駅長室へと向かう長いタラップを下りきる。 さあ、演奏が始まる。 ステージは四つの丸い台座が連結しているもので もっとも客席側にタップのセルフィ、その向かって斜め右後ろがフィドルの先生 左後ろがフルートのアーヴァインでいちばん後ろがギターのゼル…

場面は一気にF.H.の駅長室への通路へ移った。 駅長室のあたりでは巨大なステージが燦燦と光を発している。 夜でもこんな大量の電力を使えるあたり 風力発電も相当なキャパシティがあるのだろう。 ガーデンも技術供与を受ければいいのに。 ほぼ確実にたつきち…

黙って自分を睨むだけのヒャダルコを、パルプンテは身をまげて下から見上げた。 「ね、コンサート、一緒に行こう?」 このポーズ、この子は好んでするのだがどうしてだろう。 よくmixiのプロフィールに載っている、女の自分撮りが見上げ顔ばかりなのは 少し…

それぞれの楽器は決まった。あとは夜まで特訓して、本番を迎えるのみだ。 「夜はパルプンテの番だからね」 というと、パルプンテはボーカルじゃないのだろうか。 ああ、ヒャダルコは絶対にコンサートなんか見にこないから 犬をけしかけて連れていく役目なの…

今日は時間がないのでパート選びのみとする。 そのために、八つの音を全部聴いてみた。 散々聴いてみたら、明らかにこの4つだけが同じメロディだということに気づく。 それは ギター フィドル フルート タップ これである。 これでダメなら、初めてFF8をクソ…

あー、ダメだ。パルプンテはアーヴァインとセルフィにとっつかまってた。 まあ、今はヒャダルコは本人のためになることを考えているから そっとしておいていいのかな。 「どもども、みなさん」 セルフィもいるって事は、集めたメンバーって結局こいつら? 確…